大腸ポリープ切除術(内視鏡的大腸粘膜切除術 EMR ; endoscopic mucosal resection

 当院での大腸内視鏡治療は、日本消化器内視鏡学会の治療ガイドライン(後述)に従い「径6mm以上の腺腫」を対象として行っております。つまり、まず大腸全体を観察し、大腸全体の把握を行った後に、当院での内視鏡治療の可否を十分検討したうえで治療計画を立てます。「観察しながら、ポリープがあれば同時にすぐ切除する」という方法は、ポリープが癌か否かなど十分な質的な評価ができないことや、その他の部位の観察が不十分となる可能性があるため推奨しておりません。まず初回は、大腸全体を詳しく観察する検査を行った後、治療が必要なポリープがある場合には、組織検査の結果や偶発症(出血や穿孔など)の発生リスクなどを総合的に判断し、後日に治療のご相談をさせていただきます。ポリープの大きさや形・数等によっては、日帰り手術が適当でなく入院可能な他の医療機関での治療が望ましい場合もあります。その場合は、他の医療機関へご紹介いたします。

★ 大腸ポリープ切除術(内視鏡的粘膜切除術)の適応と方法

 ・内視鏡学会の治療ガイドライン(「大腸ESD/EMRガイドライン」2014年)では、「径6mm以
  上の腺腫は切除が勧められる」となっています。当院ではこのガイドラインに沿った治療を行っ
  ています。
 ・治療方法は、内視鏡で病変を確認した後、病変の根もとに生理食塩水などを局所注入して病変を
  浮き上がらせてから、スネアでしめつけ通電して切除します。


(「大腸癌治療ガイドラインの解説 2009年版」より一部改変して引用 )



 ・切除した病変は回収し、顕微鏡で良悪性を診断する組織検査(病理診断)へ提出します。病理診
  断結果によっては、外科的手術などの追加治療が必要となることもあります。
 ・特殊な準備が必要な心臓ペースメーカーや植え込み型除細動器(ICD)のある方や、治療に伴う
  出血の危険の高い抗血小板薬(バイアスピリン、プラビックス等)・抗凝固薬(ワーファリン、
  プラザキサ、イグザレルト、エリキュース、リクシアナ等)を内服治療中の方、さらにその他の
  病気で日帰り内視鏡治療が適当でない方への当院での治療は行えません。他の専門病院へご紹介
  させていただきます。
 ・治療当日は、貴金属(指輪・ネックレス・時計等)や湿布類は外していただきます。

★ 偶発症

 ・内視鏡的粘膜切除術の偶発症で代表的なものには、出血と穿孔(腸に穴があくこと)がありま
  す。全国集計によると、それらの頻度は出血 0.36〜1.93%、穿孔 0.02〜0.08%です。万が一
  これらの偶発症が生じた場合には、内視鏡的止血術や輸血、外科的手術を含めた緊急の対応が必
  要となります。特に、穿孔を起こすと腹膜炎に至り重篤化する可能性が高いため、外科的手術が
  必要になります。
 ・当院は、夜間・休日診療を行っていないため、夜間・休日の救急対応ができません。また、入院
  や手術が必要な場合には、対応可能な他医療機関へご紹介させていただきます。あらかじめご承
  知おきください。

★ 治療後の注意事項

 ・治療後はいくつかの注意点があります。特に、術後の偶発症(出血や穿孔)の危険性を高めない
  ため、以下の注意事項を必ずお守りください。
 ・治療後は、院内で30分ほど休んでいただいてから帰宅となります。
 ・治療後約2週間は、食事・運動・出張・旅行・入浴など生活面でいくつかの制限があります。

食事内容 生活面
当日 治療後、飲水・飴は可。
夕食は腸管安静食
 (ポリエクトミールの流動食)。
ポリエクトミールは治療後、当院でお渡しします。
ポリエクトミールは治療とは別料金となります。
自宅安静。
シャワー可。
1日目 朝食・昼食は腸管安静食
 (ポリエクトミールの白粥食)。
夕食は消化のよいものを食べてください
 (うどん、おかゆ、パンなど)。
仕事は原則休む。
やむを得ない場合はデスクワークのみとする。
外出は控える。
シャワー可。
2日目
〜6日目
食事は普段通り食べてかまいません。
アルコール・刺激物(辛い物・香辛料を多く使用したもの)は1週間禁止です。
出勤可(デスクワーク)。
無理はしない。
重い物は持たない。
入浴可。
ゴルフ等のスポーツ、長時間の運転、旅行、出張は不可。
航空機での移動不可。
〜14日目 海外渡航不可。

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